相談03●鉄鋼品をアルミ鍛造により軽量化したい

連載3回目は、量産品の軽量化を検討中のお客様からよくいただくご質問として、鉄鋼切削品のアルミ鍛造品化についてお話ししたいと思います。




■ 《お客様の問題点》


J社様は、特殊車両の設計~製造~販売を一貫して展開されている日本有数のメーカー様です。そのJ社の設計開発ご担当者様から、弊社へ次のようなご相談のメールを頂きました。



■ 【質問】


「現在、エンジン部品として鉄鋼角材を切削加工した部品を使用しています。車両の走行スピードをアップさせるため、この部品をアルミの鍛造品に代えることにより軽量化することは可能でしょうか?」


J社様では従来、エンジン部品は鋳造品や切削加工品で対応されており、鍛造品を検討されるのは今回が初めてでした。懸案の部品は、鉄鋼角材に穴やネジ加工を施しているだけで減肉もされていないため、一人の手では持てないほど重量のある製品となっていました。


そこで、高強度アルミ材への変更と減肉化により、大幅な軽量化を実現できる新たなデザイン形状を弊社にて設計、J社担当者様を訪ねてご提案させていただきました。



■ 《弊社からの提案と軽量化効果》


部品材料には、従来の鉄鋼に代えて、アルミ合金の中で鉄鋼に匹敵する最高強度を誇る「超々ジュラルミン」を使用。弊社独自の鍛造設計により、最小肉厚まで減肉を追求し、材料投入重量及び材料費の削減を図りました。


従来の鉄製部品形状と、弊社で新たに設計・製作したアルミ鍛造の金型

「超々ジュラルミン」加工の難しさは、残留応力による応力腐食割れが発生しやすいことにあります。そこで、弊社にて数ヶ月の基礎実験を重ね、安定して量産できる鍛造技術を開発、全品カラーチェック(浸透探傷試験)を行うことで、通常の外観検査では検出困難な応力腐食割れにも万全の品質保証を実現しました。


重量については、アルミ材の比重は鉄鋼材の約3分の1と軽量であることに加え、さらに減肉設計を行うことで完成品重量を約10分の1まで大幅に削減することができました。




その結果、高価な「超々ジュラルミン」を使用したにもかかわらず、材料費だけで約8%のコストダウン効果を得ることに成功。初期費用となる金型費についても約1年で償却でき、その後の更新金型費も弊社にて負担させていただくことで、償却後は生産すればするほどコストメリットを得ていただくことができました。


お客様からは、
「鉄鋼切削からアルミ鍛造に変更することで、部品重量が10分の1に減り、しかも材料費がアップするどころか、削減できるとは思わなかった」
と驚いていただいた事例となります。


今回の軽量化部品の採用により、特殊車両の走行スピードが約20%アップ、メーカー様の製品性能向上にも貢献させていただくことができました。



こちらの取組みの詳細につきましては、白光金属工業までお気軽にお問い合せください。貴社の課題解決へ向け誠心誠意アドバイスをさせていただきます。


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